久江羽の読書?日記

長々放置しておりますが、時々腐的な何かを書くと思います

芸術家の初恋 (キャラ文庫)

芸術家の初恋 (キャラ文庫)

  • 芸術家の初恋

★★★★☆
幼馴染み、ガタイが良くて頼れる年下攻(ワンコ系)×美人の天然おじさん受け(引きこもり系)、和服、童貞と、二人の関係だけでもまったりな萌要素がタップリあるんですが、そこに事件が絡んでくるのでまったりばかりではなくなり、サスペンス劇場的なメリハリができたかなと思います。
どんな状況にあっても、フワフワとしながらゴーイングマイウエイな日本画家・伸彦。10歳も年下ながら、高校の頃から伸彦を思い続けている隣家の刑事・慶介。伸彦の依頼で慶介はヌードモデルを請け負うことになり・・・
気持ちを悟られないように苦労する慶介と、作品のモデルとしか思っていなかったはずの慶介への想いが募っていく伸彦。引き寄せられたり離れてみたりするのですが、慶介が扱っている事件に伸彦もちょっと関係していたので・・・
二人だけの気持ちを追うお話だったら、伸彦の天然ボケがあまりに度を越しているので、もどかしかったと思うのですが、うまい具合に事件に巻き込まれてくれて、面白くなりました。どの場面も先が読める感じで、ある意味安心して展開を見守れるお話でしたが、拉致された伸彦が自分から脱走しようと頑張ったところは、意表を突かれました。しかし、あれがなかったらただのおバカなおじさんですよね。
あとがきにもありますが、脇キャラに気になる人たちがちらほら。これは、続編なりリンク作なり書いていただかないといけませんね。

AMETORA―雨寅― (ディアプラスコミックス)

AMETORA―雨寅― (ディアプラスコミックス)

  • AMETORA―雨寅―

★★★☆☆
こちらも、サスペンス劇場チックなお話でした。
ダムオタ、女王様、元彼たちの別荘でのバカンスのお話。
天才的な頭脳の持ち主なのに、ダムオタのトラ。ゼミの後輩・雨音とは恋人同士というか、未満というか・・・。「休みに二人で別荘」のはずが、雨音を怒らせてしまい別行動に・・・ところが、目的地近くで鉢合わせ、雨音の連れと一緒に別荘で休日を過ごすことになるのです。
雨音が結構シャイで、その為に女王様的態度に出てしまうんだろうなっていうことはわかるし、脇キャラの面々もスパイスを効かせてくれてお話を盛り上げてくれています。トラも、そういう意味では一番好感が持てるキャラクターなんですが、残念ながら私には、結局何がメインのお話なんだかわかりませんでした。
雨音がトラを好きな理由、「あなたは素数だ」を言わせたいお話だったのかなと・・・それはそれで、いいセリフだと思いますが、もうちょっとわかりやすい方がよかったです。

  • 喪服のディナーパーティ

★★★★☆
さらに、サスペンス劇場なお話でした。
満ち潮になると離島になる島・火影島に住む富豪・五十嶺柾嗣と、その島で死んだ兄・七森季の死の真相を探るべくやってきた双子の姉弟・鳴と如。色仕掛けで話を聞きだそうと、如は五十嶺に抱かれるようになり・・・
兄が五十嶺によって殺されたのではないかと疑って、あれこれ探りを入れる姉弟なのですが、呪われていると自ら言う五十嶺の背景が明らかになるにつれ、如は抱かれる立場から抱きしめる立場に変わっていきます。
呪われているから死なせてしまったのか、死ぬことによりより強力な呪いをかけてしまったのか、愛の形を考えさせられるお話でした。

略奪者/御神刀シリーズ (花音コミックス)

略奪者/御神刀シリーズ (花音コミックス)

  • 略奪者

★★★★☆
御神刀シリーズ3冊目です。
第一刀・一斗と桔梗のお話。第二刀・二宮と第七刀・七貴のお話。第五刀・五海と妖憑きトキのお話。などが載っています。お話が進むにつれ、離れ離れでわかりづらかった彼らの関係が段々明らかになってまいりました。1冊目「仄かな恋の断片を」を読んだ時は、御神刀という存在がどういう仕組みなのかが分っていなかったんだなぁと想った次第でございます。御神刀=彼らだとばかり思っていたのですが、彼らは御神刀に宿る精霊なんです。だから、悩むし恋もする。なるほど、納得。
今回、二宮×七貴の方はいい方向に向かいつつあるんだなぁという展開になりましたが、五海はあまりに哀しい恋でした。どこかで救って欲しいものです。また、虎之介の師匠・止々岐が登場しました。強カッコイイのですが、どう展開してくれるんでしょうか?