久江羽の読書?日記

長々放置しておりますが、時々腐的な何かを書くと思います

  • 氷川と城之内〜記念日の巻〜  岡田冴世

★★★☆☆
先日発売されたコミックス「不本意!」のサイドストーリー。年下の恋人・城之内(攻)に、交際一ヶ月記念にあるものをプレゼントされた氷川(受)は・・・
正味20ページの短編なので、非常に面白かったと言える域までには達しませんでした。結構面白かった止まりかな。
そもそも氷川は常に下克上を狙っているわけですが、今回もうまく流されちゃって・・・いやオジサン、あなたは受けとけばいいんですよ。だってすっかり惚れちゃっているんだから。

  • 氷川と城之内〜お部屋に行きたいの巻〜  岡田冴世

★★★☆☆
コミックスのストーリーにちょっと関係しているお話。城之内が氷川の家に行きたがったので・・・
こちらも正味20ページのお話ですが、当社比でも多少濃いと解説にあるくらい、裸率が高めです。
まったく、城之内くんの言いくるめ技術は大したもんだと思います。氷川さんは結局また流されちゃってます。ちなみに、氷川さんのお部屋には結局行っていないという・・・

  • スーツに眼鏡  岡田冴世

★★★☆☆
これも、氷川&城之内のサイドストーリーです。
城之内くんのトレードマーク黒縁眼鏡が壊れちゃって・・・
氷川さんはスーツに眼鏡のシチュ萌えみたいで・・・っていうお話。
氷川眼鏡バージョンもあります。
しかし、城之内くんはどんだけオープンなスケベなんでしょうか。で、氷川さんは静かにスケベですよね。考えていても行動に起こさない割りに、誘われたら断らないからね。

どの作品も買って損した感じはありませんが、もう一つパンチが効いた何かがあったらうれしかったかな。
そうそう、どれも本編を知らなくてもとりあえずお話はわかります。

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  • 青い薔薇の男

★★★★☆
先日発売された「愛を描く男」のサイドストーリーです。本編は日本人の贋作師と鑑定士のお話ですが、こちらはその贋作の元になったイギリス人の夭折の画家、アドレー・ポイズンとそのパトロン、ジョージ・ハンプウェルトン卿のお話。
恵まれない環境で育った14歳のアドレーが、得意な絵を生かせる仕事を探して教会に行った時、たまたま出会ったのがあちこちに浮名を流しているハンプウェルトン卿でした。
絵の勉強をさせてくれるとのことで一緒にパリに渡り、画家への一歩を踏み出すのですが、卿が絵のモデルとして連れて来るのは彼の恋人ばかりで・・・自分も卿を慕い、抱かれている状況で他の男との仲を見せつけられるという苦行。しかし、コロコロ変わる恋人たちよりも、長い関係を保っている自分のことを、幸せだと思いながら日々を過ごすのです。しかし、青い薔薇作りに散財したハンプウェルトン家は経済的危機に直面し、ある日卿に結婚の話が持ち上がるのです。・・・絶望の中、遺作「青い薔薇の男」を描きテムズ川へ身を投げたアドレー。
「私は愛を知らない・・・だったらアドレー、おまえが教えてくれればよかったんだ」という最後の卿のセリフに、すれ違ってばかりだったけれどお互い想い合っていたんだという、取り返しがつかない哀しさを感じました。
本編で多少書かれているので、このお話がどうしても悲劇で終わるのはわかっていましたが、「青い薔薇の男」が描かれた背景はやはりとっても哀しいものでした。しかし、こういったお話がBLといわれる以前“お耽美”と言われたりしていた頃の耽美的懐かしさも感じました。
惜しむらくは、肝心なところに誤植が・・・