久江羽の読書?日記

長々放置しておりますが、時々腐的な何かを書くと思います

お医者さんにガーベラ (プラチナ文庫)

お医者さんにガーベラ (プラチナ文庫)

  • お医者さんにガーベラ

★★★★☆
K医科大学付属病院のお医者さんと、向かいの花屋さんのお話。
真面目で勤勉だからこそ、周囲の人にもそれを求めてしまう大野木先生なので、仕事でもプライベートでも何かにつけギクシャクギクシャク。可愛がっていた弟までも自分を必要としていないのにショックを受け、柄にも無く自棄酒を飲み、花屋さんの九条に介抱されることになります。
私が今まで読んできたBL小説で、「女王様受」というものがどういうものかハッキリ感じたことが無かったのですが、孤高の人、大野木先生はまさに女王様だなぁと思いました。自分の立場に自信とプライドを持ち、それをキープするために努力を惜しまない。自分一人だけならそれでもいいのでしょうが、周りの人を巻き込んじゃうから自分ばかりがどんどん辛くなってしまって・・・・・そんな大野木女王様を「慰め甘やかす権利」をもらった花屋の九条くん。若いのに既に悟ったようなところがあり、年上の先生を包み込むのにも十分なのです。甘やかされて癒される人と、甘やかして癒される人。上手くできてるなぁ。
二人の関係は、先生がこうですからゆっくりと進むしかないのですが、花屋さんちでの二人のやり取りがもどかしいながらも微笑ましくて、結構好きです。お仕事シーンもそこそこ覗けてそこもおいしかったです。病院でしょ、花屋さんでしょ、コッペパン屋さんでしょ。
その、コッペパン屋さんになった先生の弟のお話が次の本で書かれるようです。出版社のサイトでもキャラクター日記が読めます。

ふしだら者ですが (リンクスロマンス)

ふしだら者ですが (リンクスロマンス)

  • ふしだら者ですが

★★★★☆
前半コメディ、後半シリアスでしたね。お股のゆるい魔性のゲイ・皆川(38歳のサエないオッサン)が本当の恋人を手に入れるまでのおかしくてせつないお話でした。
イラストが小山田あみさんなので、いくらサエないオッサンという設定でも、美しくなってしまうのは仕方がありません。なので、サエないオッサンな部分は想像するしかないのですが、さえないくせに男に異常にモテる。子供からお年寄りまで・・・ま、よく考えてみたら、この“魔性”はいまだに解消されていないままなんですよね。皆川が流されなければ問題ないんでしょうかね?
オジサンが好きで、魔性のゲイが好きで、スイーツが好きで、ヤンデレ(ちがうか?)が好きで、幼馴染みが好きならおすすめです。ただし、お股がユルイので多角関係のお話でもありますが。(そこも重要!)