- 作者: 結城一美,ヤマダサクラコ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2009/11/20
- メディア: 文庫
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- この胸の秘めごと
★★★★☆
「誰も見たことのない、100%善意の恋愛詐欺!」と帯にありましたが、読み終えてみてそれなりに納得できました。他の人のレビューで、双子ものだということは知っていたのですが、あまり詳細を読んでしまうと面白さが半減してしまうので、それ以上の内容は知らないまま読みました。真面目な上司に恋をした青年が、ゲイバーで恋の悩み相談をした相手が上司の双子の弟だったというわけです。巧みに恋愛成就のノウハウを教えてくれていた弟に、実はコロリと騙されていて・・・一般的にこういった展開だったら、騙されていたことに気付き本当の相手と付き合えるようになったら、そこでめでたしめでたしハッピーエンドが多いのではないかと思いますが、そこに一ひねり。弟は兄のために身を引こうとし、兄もまた二人のために一旦身を引くのです。
大変なのは二人の間で小船のように揺れ動く晴人くんです。真面目で優しい課長に思いを寄せていたはずなのに、弟には素の自分を出しても受け入れてもらえて・・・確かに、何も飾らない自分を愛してくれる人といることが一番幸せだと思いますが、この先なんだか課長も砕けてきそうなので、また悩まなくちゃならない日が来るかもしれませんねぇ。
生まれた時から君が好き (B’s‐LOVEY COMICS) (ビーズラビーコミックス)
- 作者: 須貝あや
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2009/12/16
- メディア: コミック
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- 生まれた時から君が好き
★★★★☆
お隣同士、兄弟以上のお付き合いをしてきた5歳違いのけいちゃんとひなた。けいちゃんと幼馴染み以上の関係になりたいひなたは、ストーカーの如くけいちゃんに付きまとい、アタックしまくるのですが・・・
はっきり言って“生まれた時から”と題名にもあるように、二人はもう始めから出来上がっているカップルなのです。ただ、今まで恋人らしいこと(キスやそれ以上のこと)をしたことがなかっただけで。
なので、元気で開けっ広げなひなたは、けいちゃんの恋人になるべく、ストーカーのような日々を送り、シャイなけいちゃんはただひたすら自分の欲望を制御しようと、より無愛想になるのです。で、たまに爆発する。そこがいい。思いの丈をこめてひなたを抱きしめるシーンは最高です。
ひなたのけいちゃんラブは時にウザさも感じますが、可愛いので許す。須貝さんの少年は、エッチしたがっていても透明感があって、端々に小動物のような可愛さが溢れているので、全て許せてしまうんです。
このお話は、最近の私の頭の中にある声優ボイスで聞こえてきちゃいました。ひなたは代永くん。けいちゃんは羽多野くん。けいちゃんの友達・未里くんは紀章さん。このままCDにならないかなぁ。
SM-スキモノ- (バンブー・コミックス 麗人セレクション)
- 作者: 天城れの
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2009/12/17
- メディア: コミック
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- SM―スキモノ―
★★★★☆
ここのところ天城さんの作品はギャグが多かったので、はっきり言ってあまり期待はしていませんでした。でも、この短編集はほぼシリアスでアダルトで、目の付け所も斬新でなかなか良かったです。
【SM−スキモノ−】子持ちの売れないモデルとモデル事務所社長のSM絡みのお話なのですが、関係はなかなか複雑で
、一言で言えば「虐げられたって、それも込みで好きなんだもん」っていうやつでしょうか。最後の方ではちょっとホロリとさせられましたよ。内容はSMチックなエロですがね。
【葬儀屋の息子シリーズ】実は、巻末の描き下ろしを読むまで、それぞれのお話の主人公は同一人物だと思っていました。確かに名前が違いました。読み飛ばし屋でごめんなさい。というわけで、葬儀屋の兄弟のそれぞれのお話なのですが、それぞれが真面目に心を打つお話だったのでちょっと泣かせていただきました。天城さん、もっとこういうの描けばいいのにね。
【透ける想い】優等生とヤンキーに、変なクスリがプラスされて、腹黒優等生と透明人間になってしまった寂しがりやヤンキーのお話となりました。ギャグに流れてしまってもおかしくないような設定ですが、あくまでもシリアスにお話が進んでくれたのでそこもよし。最後のオチも納得。
あとの2作品もなかなかの出来栄えだと思います。エッチもほとんどないけれど、それでも一向にかまいません。ほんと、たまにはシリアスもいいですよ、天城さん。
まほろ駅前多田便利軒 1 (花とゆめCOMICSスペシャル)
- 作者: 山田ユギ,三浦しをん
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2009/12/18
- メディア: コミック
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- まほろ駅前多田便利軒 1
★★★★☆
原作は直木賞受賞後に読みました。確か、あちらの挿絵は下村冨美さんだったかと思いますが、漫画にするならユギさんのほうがあっていると思いますね。
細かいストーリーは忘れてしまったのですが、多田や行天の胡散臭い様子や、チワワの件、岡さんの件、マリちゃんの件、ルルの件、全てしっくりすんなりお話に合っています。庶民的な感じがいいんです。
さて、この先はどうなるんでしたっけ?しかし、どう考えてもこの二人、BL的関係としか思えないんですが・・・(原作読んだときから思っています。)