久江羽の読書?日記

長々放置しておりますが、時々腐的な何かを書くと思います

おとぎ話のゆくえ (幻冬舎ルチル文庫)

おとぎ話のゆくえ (幻冬舎ルチル文庫)

  • おとぎ話のゆくえ

★★★★☆
10日以上も前に読み終えているので、記憶も曖昧になりつつありますが、キュンキュンさせてもらったお話でした。
持ち前の世渡りの上手さで、東京の底辺で生き延びてきた来杉が、なんとなく友達の帰省に着いてきた田舎町で、殿様の子孫・湊に出会ったことにより始まるお話です。何につけ冷めていて、自分の気の向くまま“今”だけを生きている来杉と、おっとりとしながらも芯は強く、“若様”としての公の立場も保ちながら、自分としてはどう生きていきたいかを模索している高校生の湊。まるで正反対なのに引き合うものがあり、二人の関係はどんどん近づいてくるのですが・・・
どう足掻いても来杉は湊にふさわしいような人間ではなくて、それが分かっているからこそ離れようとするのに、湊は慕ってくるのです。来杉の内側の暖かい部分を掘り起こすように・・・そして、来杉もどんどん湊に傾いていくのですが・・・
結果はハッピーエンドなのですが、来杉が湊をあきらめることにしたとき、裸足の湊を担いで「駆け落ちでもすっか」と言ったところが一番好きなシーンです。最終的に、来杉がいい感じに更生してくれたところも好感が持てました。あとは慎ちゃん(来杉のともだち)の幸せを願うばかりです。

義を継ぐ者 (キャラ文庫)

義を継ぐ者 (キャラ文庫)

  • 義を継ぐ者

★★★★☆
ただひたすら恩義ある組長・桂の役に立つために生きてきた義仁は、桂が高齢になったことを機に、極道の世界から二人して引退しようと考えていたのですが、準備が整わないうちに桂が急死してしまって・・・
傍若無人な年下の男・矢島の背景があまりはっきりしないままお話が進むので、どうして矢島がこうも義仁に執着するのかが分かりづらかったのですが、二代目を巡るあれこれや、義仁の背景などの展開が面白かったので、★4つになりました。それこそ、意外としっかりあるエッチシーンがもっと少なくてもかまわないと思ったくらい、義仁そのものの苦悩と努力を読めればいいお話だなと思いました。
極道ものなのですが、王道とはちょっと違うなという感想を持ちました。

楢崎先生とまんじ君2 (二見書房 シャレード文庫)

楢崎先生とまんじ君2 (二見書房 シャレード文庫)

  • 楢崎先生とまんじ君 2

★★★★☆
クールビューティー・楢崎先生と一家に一台欲しい、典型的なワンコ・まんじ君のお話です。スキスキ攻撃しまくりのまんじ君と、好きなクセして認めたがらない先生の相変わらずの日々なのですが、今回は、ある事情でまんじが家出しちゃったからさぁたいへんになっちゃった先生が、襲い受けちゃうことになったお話がメインです。(あとがきによると、これは先生の人生最大の黒歴史だとのこと。)
そこに“いばきょー”の二人の家庭事情も絡んできて、お互いが惚気としか思えないようなやりとりをするという・・・それぞれ一風変わってはいるものの、ほんとうにほのぼのとラブラブなバカップルたちのお話を、安心して読むことができるので大好きです。ほんとにこの子達のお話は大好きなんです。
2話目では楢崎妹が登場して、一波乱・・・期せずして、カミングアウトをしてしまうのでした。(再びあとがきより、「ちーの駄目さとまんじのけなげさを満喫していただく」お話だとのこと。まったくそのとーり!。逃げのちーちゃんと呼んであげたいくらいです。)
ちなみに、前巻のドラマCDが出ているのですが、サイバーさんからなんですよね。他所からでもいいからこの巻のCDも出して欲しいなぁ。誰か何とかしてくださいね。