久江羽の読書?日記

長々放置しておりますが、時々腐的な何かを書くと思います

逃亡者 (ガッシュ文庫)

逃亡者 (ガッシュ文庫)

  • 逃亡者

★★★★☆
様々な事情が重なり、開き直り諦めきっているゲイのスポーツトレーナー・朋彦。恋人ができても深みにはまる前に逃げることを繰り返している彼の前に、酒造メーカーの御曹司・真之が現れます。好みのタイプで流されて、深い関係になるのに時間はかからなかったのに、相手が本気だと迫ってきたらまた逃げ出そうとするのです。ただ、今度の真之はただ逃げさせてはくれません。彼のおかげで、心の枷になっていた両親の事情も解決の方向に向かい、めでたしめでたし。簡単に言えばこの程度で終わっているのですが、前彼との関係や姉の事情、真之の家族の問題なども絡んでくるので、しっかり厚い本になっています。でも、読むのにはそれ程時間はかかりませんでした。読みやすかったってことでしょうか。つまらなくは無かったけれど、淡々とストーリーが進んだなぁと思います。あとがきにもありましたが、水原さんなのに黒さが無いのがあっさりしちゃった原因なんでしょうか?(あっさりがいけないわけではありませんが。)
なかなか大変な人生を送ってきた朋彦ですが、これで落ち着いちゃうんでしょうか?トレーナーのお仕事をしに再びアメリカに渡るのはやめたのでしょうか?んー、そっちが気になる。

蛍火 (ガッシュ文庫)

蛍火 (ガッシュ文庫)

  • 蛍火

★★★★☆
すれ違いの多い倦怠期の夫婦(夫夫)があるきっかけで、お互いのことを再び認めるお話だと思います。
どちらも相手のことが嫌いになったわけではないのに、同居しながらも段々距離ができてしまっている40歳同士のカップルです。お話は2部に分かれており、洸一の視点からと千里の視点から描かれます。同じ時間軸の中、洸一は過去の千里によく似た青年と旅をすることで、千里の大切さに気付きます。千里は帰ってこない洸一を待ちながら、二人が出会った過去を振り返り、今を大切にしようと思うのです。
ただ不満だけを募らせたら、破局しか待っていないと思いますが、この二人はどうしてお互いを必要としたのかを再認識することで、もとどおり熱く愛しあえるようになったのだと思います。
あとは、健太くん(洸一と旅したゲイの青年)が幸せになってくれれば言うことはありません。ちなみに、健太くんが過去の恋と決別する海辺のシーンでは、ウルウルきちゃって困りました。なにせ、病院の待合室で読んでいたもので、ズビズビ泣く訳にもいかずごまかすのが大変だったのです。たまたまマスクをかけていたので、かけていないよりはごまかせたかもしれませんけど・・・

おうじと (ビーボーイコミックス)

おうじと (ビーボーイコミックス)

  • おうじと

★★★☆☆
可愛いと評判だったので読んでみました。可愛い腹黒い王子様のお話でした。っていうか、バレていないと思っているのは慎太くん(王子の恋人)だけで、周りはみんな知っているのがなんともおかしい。そして、腹黒なことばかり考えている王子の恋を、クラスみんなが応援しているのもおかしい。(でも、慎太は隠せていると思っているわけで・・・)確かに可愛いお話でした。もうちょっと何かが欲しかったので★は3つですが。
【秘密の恋のおまじない】プ ピーーで始まるお話。好きな子の笛を吹くと・・・恋の成就のおまじない。まるで少女マンガのようですが、おまじないに凝っている子がグルグルするのではなく、その子が気になっちゃう子がグルグルするところが良かったです。お話の落とし方もGOOD!
【幸せ花嫁プロジェクト】ホントに花嫁のお話。上手くやろうと思っても、全てが裏目に出ちゃって落ち込む新妻を可愛がっちゃう旦那様。王道だ。で、最終ページで一気にオチました。おかしい。男同士なんで仕方が無いですよね。