久江羽の読書?日記

長々放置しておりますが、時々腐的な何かを書くと思います

はつ恋 (ビーボーイノベルズ)

はつ恋 (ビーボーイノベルズ)

  • はつ恋

★★★★★
おまけで★5つ!ある意味ファンタジーなので、読みながらムリがある感じがしたときもありましたが、最終的に納得のいくまとまり方だったし、泣けたし、身につまされたし、大人だからこそ共感できるお話だったので、おまけしました。
精神的なタイムスリップと言ったらいいのでしょうか?ハンサムで仕事ができてモテるけれど、なんだか人格に欠けた部分のある弁護士・久我山は、高校時代の英語教師・曽根の葬式関係のある事故がきっかけで31歳の記憶そのままに17歳の自分に戻ってしまいます。31歳の目線で24歳の曽根と再会してみると・・・
若い頃の考え方とそれなりに社会経験を積んでからの考え方。自分のことで手一杯の頃と他人のことまで考えられるようになってから。人を好きになるという止められない衝動。などが、久我山という一人の男を通して語られます。
17歳、大人のつもりで周囲がわかっているようで自分で手一杯の頃のこと。「先生商売」についての一言。久我山が17歳のからだの中で消えそうな自分を振り返ったモノローグ『思うに、ずいぶん長いあいだ、私は自分を好きではなかった。  自分に甘かったし、利己的で、自分だけが可愛いといういやな人間だったが、そんな自分を好きだったわけではない。弁護士バッジを外したら、誰からも尊敬されないことは、心のどこかでわかっていた。だからこそ、外見だの、社会的立場だのにこだわった。自分を強く見せなければならないと虚勢を張っていた。  今は違う。  弱くて愚かな自分が結構好きだ。強く見せようと足掻くよりいさぎよい。』など、共感しながら泣きながら、読みました。
実際に、このお話を17歳の子供たちが読んだとしたら、どう感じるのでしょうか?感想を聞いてみたい気がします。
本編は、現代に戻ってうまい具合にハッピーエンド。キムとエドワードのエピソードも生かされ、ハグだけだけれど満足できる終わり方でした。
本編は、31歳の久我山目線で語られますが、『はつ恋のゆくえ』は39歳の曽根目線でその後が語られます。ストッパーが吹っ飛んだ久我山と、ジャムのようにトロトロになっちゃっている曽根の、15年間分ためこんだ思いが爆発のアマアマラブラブエッチです。ごちそうさま。

情牙の爪痕 (アルルノベルス)

情牙の爪痕 (アルルノベルス)

  • 情牙の爪痕

★★★☆☆
「破壊の爪痕」の続編。着流しの日本画家・遠山と、元やくざ・梁瀬のその後のお話。前作で一難去ってやれやれだったわけですが、今作では遠山の元カレ、華原組組長・一乗寺と、公私にわたり世話になっている遠山のいとこ、二階堂修司社長にかき回されて、(まぁ、もっぱらかき回しているのは二階堂だけなのですが。)梁瀬が身を引こうとして・・・
アマアマラブラブなシーンからはじまって、不穏な空気をまとってきたところまでは、お仕事もしながらごく普通に展開してきたのかなと思ったのですが、今回はヘリまで登場するアクションシーンへ・・・なんだかあっというまに現実離れしちゃって・・・
会話が多いのでスイスイ読めますが、梁瀬があまりに諦めやすいのと、遠山が意外に鈍感なのにちょっとイラっときてしまいました。
[rakuten:chuoshoten:10024910:detail]

  • The drop of summer

★★★★☆
昨日、昼寝できなかった原因です。寝転がりながら読んでいて、ちょっとだけと思いながらやめられなくなっちゃった。
「恋について」「12hours」「NOW HERE」の番外編が入っています。
【未来のNOW HERE】
福山くんと仁賀奈さんが、車でお出かけして道に迷って・・・土砂振りの中車の中で夢中になっちゃって・・・レトロなラブホの鏡のお部屋で、仁賀奈さん自分の年齢を非常に気にしだしちゃって・・・すいません、自分の年齢が年齢なもので、つい仁賀奈さんと重ね合わせちゃって身につまされちゃって・・・気持ちがわかるわかる!で、仁賀奈さんは逃げ出しちゃうのですが、そこはそれ、福山くんがベタ惚れなのでめでたしめでたし。しかし、仁賀奈さんもとんでもなく福山くんが好きだということが、「私が福山さんを諦めるには・・・それ相応の時間がかかると思うので」というセリフに集約されていると思います。福山くん嬉しくてスピード出し過ぎないようにね。
【おまけのNOW HERE】
どんな仁賀奈さんでも好きだよってお話。入れ歯話まで出てくるとは・・・福山くんってば!