久江羽の読書?日記

長々放置しておりますが、時々腐的な何かを書くと思います

小夜時雨の宿 (ガッシュ文庫)

小夜時雨の宿 (ガッシュ文庫)

  • 小夜時雨の宿

★★★★☆
長年兄の恋人に片思いをしていた弟・修司(大学生)と兄・雄司(故人)の元恋人・佳史(高校教師)のお話。
長男である雄司から別れを切り出され、彼の将来も考えて自分の気持ちは押し殺しあっさりと身を引いた佳史でしたが、恋しい気持ちはそのままで、一年たってしまいました。そこへ突然の訃報を持ってきたのが弟の修司。雄司の最後の言葉「佳史を頼む」を伝える為にやってきたのですが、病気の兄を見捨てた佳史への憎悪とそれでも気にかけている兄の無念、今まで押し殺してきた自分の気持ちなどがあいまって、段々と偏執的に佳史に迫るようになります。始めは抵抗していた佳史ですが、修司に雄司の面影を見るに付け、修司の抱える悲しみを感じるに付け、また、自分の寂しさを埋めてくれる存在として、修司を修司として受け入れるようになっていくのです。
病のことを告げずに去った雄司。誤解を解くのをあきらめてしまった佳史。始めから好きだったのに微妙な立場になってしまったため素直になれない修司。佳史に恋する高校生・田嶋。それぞれ肝心なことが口に出せないために、複雑になってしまう関係。田嶋が関係する事件により絡まった糸がほどけ始めるのですが、お話はそれだけでは終わりませんでした。
全体的に悶々としながらもそれなりに納得のいく終わり方になっていますが、修司が暴力的なセックスをするのが何故なのか、私としては納得がいかないところです。ちょっとキレ気味に佳史を抱いたら良さそうだったので、と言うのじゃあんまりだと思うし・・・。ちょっと強引だけどひどいことはしない程度でよかったんじゃないかと・・・
それにしても、雄・修兄弟、仲が良すぎだろう。弟は兄に遠慮して最初は身を引き、兄は最愛の人を弟に託すなんて。ま、佳史は守られなきゃ生きていけないようなか弱い人ではないんですがね。諦めはよすぎるけれど、一番大人な考えの持ち主だと思いました。

好みじゃない恋人 (キャラ文庫)

好みじゃない恋人 (キャラ文庫)

  • 好みじゃない恋人

★★★★☆
旦那を送ってパソ屋の駐車場で待つ間(結局2時間強)に読み終えちゃいました。運転席のシートはいい感じのすわり心地だし、車の窓からいい風が入ってくるし、久しぶりにオール座位で読みました。(私、大抵寝転がっちゃうんですよ)
ビール会社の同期営業マン同士のお話。たまたまゲイクラブで出合った八木と香月。実は香月は以前から八木に片思いをしていたのですが、八木の誤解から「お互い可愛いタイプが好み」だからとライバル宣言されてしまって・・・香月のゲイ友・純一(可愛い系・恋人あり)、会社の後輩・武田(可愛い系)、武田の上司・舞原(優しく頼れる大人?武田を大変可愛がっている)を巻き込んで、恋のさやあて状態になっていきます。
そもそも香月は八木が好きなので、もともとの性格(事なかれ主義・自分の周りに防御壁を張ってしまう)も災いしてなかなか誤解が解けません。八木の好みが「可愛い系」だと分かってしまったから尚更、正直に打ち明けるわけにもいかなくなり・・・重なる八木の誤解の為に、セフレとして付き合っていくことになってしまった二人なのですが、更なる誤解でそれすらもままならなくなり、香月の実家の事情もあってこのまま駄目になってしまうのか・・・だったのですが、最終的には誤解も解けて実は八木も「かわいい」香月のことが好きだった、ちゃんちゃん。というお話になっております。
押し倒しちゃっている段階で、既に両思いなんじゃ?と思うくらいの二人が、些細なことでグルグルしてしまうヘタレっぷりと、デキる男のはずなのに何に付け他人がきっかけになって、グラついたり助けてもらったりする情けなさっぷりを堪能するといいと思います。
度々香月のセリフで「やめないで」が出てきます。本のタイトルもこれにすればいいのにと思いました。

逃げ出すにはもう遅い (あすかコミックスCL-DX)

逃げ出すにはもう遅い (あすかコミックスCL-DX)

  • 逃げ出すにはもう遅い

★★★★☆
色々なパターンの5カップルの短編集。実は、「送料がかかるくらいならもう一冊何か買っちゃえ」と言う気分で購入してみただけの本だったのですが、意外と良かった!
表題作は言葉攻めタイプのS・隆道(年下)×開花してしまったM・朋基の羞恥プレイのお話。深いストーリーなんて無いに等しいくらいなのに、描き下ろしも含め美味しかったです。エロさが滲んでいたからでしょうか?
「恋愛★マウントバトル」:リーマン同士ののるかそるか話は、「好きだ」というお互いの気持ちがどれだけ大切か分からせてくれた気がします。お話は大変笑っちゃいますが。カバー裏もお忘れなく。
「いちばん長い夜の前」:アイスホッケーを恋人という男・荒澤と寒がり甘えんぼ大学生・宇井のお話。一度思いを告白したものの、冗談だとスルーされ撃沈している宇井は、それでも荒澤が大好きで、友人としての付き合いが続いているのですが・・・このお話は、とにかく宇井が可愛い。一喜一憂を体全体で表しているような宇井が可愛いです。で、最後の方の荒澤の告白にガツンとやられました。
この本の中で、インパクトが強いのは表題作ですが、私はこれ↑がいちばん好きです。
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  • after10hours

★★★★☆
実は、まだ感想を書いていませんが、CDは聴き終わっています。このお話は、2枚目の最後に入っていたので、読む前に聴いちゃっていた訳です。
いやー、それにしても出口くんが可愛い。今まで、小野田くんを何とかしてやって欲しいとばかり言っていましたが、そして、after9の時は、小野田受け疑惑まで出現していた記憶がありますが、結局小野田くんは完全な主役向きではなかったということになりますな。
ま、健気な年上出口くんのおかげで、小野田くんにも春が来そうでよかったよかった。