- 作者: 中原一也,立石涼
- 出版社/メーカー: 二見書房
- 発売日: 2009/01/23
- メディア: 文庫
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- 水底に揺れる恋
★★★★☆
ガチってやつ?真っ先にそれが言いたいです。
親の後を継いで漁師になった志堂と、東京に出て警察官になり地元に戻ってきた高田の格闘技のようなラブです。友人を巻き込んだ薬物関係の事件を絡めてお話は進みます。早熟だった割には本当に好きになった相手・高田にはっきりと告白できないまま別れ別れになってしまった志堂は、結局今でも言葉が足りない感じ。その分視線で訴えてくるので高田としてはその視線が辛い状態。高田といえば、純情で熱血で誰よりも男らしくあることに拘っているので素直になれない。友人たちに比べていい環境で育ったことに後ろめたさを感じていて、自虐的にもなるので、そんなところが志堂の欲情をそそるのでした。
何かというとどちらも譲らないので、売り言葉に買い言葉それが高じて殴りあいになったりと、とにかくいちいちバトるのでありました。友人たちのフォローのおかげで踏み出すことにした高田はとうとう誘い受け。(ここで一旦本編は終わり。)しかし、やっとハッピーエンドかと思いきや高田は男であることにこだわり過ぎ、志堂は恥ずかしいほどあからさまに要求してくるので二度目がままならない。どちらにも言い分があるようで、まーず素直じゃない。そこに、志堂の遭難事件が起こり・・・ここでは先が読めちゃいますが、ハッピーエンドで良かったねと、でもきっとこの二人ずーっと喧嘩のしっぱなしなんだろうなー。