久江羽の読書?日記

長々放置しておりますが、時々腐的な何かを書くと思います

裁きの騎士に恋して (白泉社花丸文庫)

裁きの騎士に恋して (白泉社花丸文庫)

  • 裁きの騎士に恋して

★★★★☆
「金のひまわり」のスピンオフ作品です。主人公は大阪勤務の判事補・朝比奈仁と東京の会社員・棚橋記章です。記章が大変控えめで臆病なタイプなので、遠距離恋愛だったり、お互いの過去の恋人絡みの出来事を一人でグルグル思い悩むのがメインなため、大変もどかしい気分になったのは否めません。ベタ惚れしちゃっているとはいえ、付き合い始めて日も浅い関係では仕方が無いとも思います。
会社で起きる事件に巻き込まれた記章をフォローするのが「金のひまわり」の主人公・折原泉樹弁護士です。仁×記章のシーンでは愛情や思いやりはとってもよく感じられるものの、記章は恥らいすぎて寡黙になるし、何かというとエッチになだれ込んじゃうため、あまりじっくりと会話してくれません。却って、事件について相談するシーンが多い折原とのシーンの方が、記章はよく話していた気がします。
張られた伏線がそこそこ分かり易かったので、ワクワクドキドキという展開ではなかったものの、出会って、ウキウキして、悩んで、まとまるといった王道の展開を安心して読むことができました。
あとがきを読んで分かったのですが、「金のひまわり」に彼らの出会いのお話が書かれているとのこと。今回、出会いにもう少し説得力が欲しかったなという不満があったので、“出会い編”が別にあるとは・・・10年前に読んだ記憶は私にはなかった・・・