久江羽の読書?日記

長々放置しておりますが、時々腐的な何かを書くと思います

麻酔科医は夢で乱される (B‐PRINCE文庫)

麻酔科医は夢で乱される (B‐PRINCE文庫)

  • 麻酔科医は夢で乱される

★★★★☆
つまらなくは無かったので★4つ。不眠症の麻酔科医のお話です。ストーリー展開は先が読めまくるので(さっきちょっと他作品の感想を読み返してみたら、先が読めるのが決まりな作者さんですかね)、きっとこうなっていくんだという予想をほとんど裏切られずに進むのですが、自分しか見えていない麻酔科医・森田のグルグルぶりを読むのには面白かったなと思います。医者の無養生と言いますか、自分のことになると客観的に見られなくなる。不眠症というのはどんな弊害を引き起こすのかよくわかりませんが、きっと疲れきっていて他の事を考える余裕も無いんでしょうと思ってみる・・・で、攻の久住さんですが、この人も言葉が足りない。これだけ鈍感な森田にわかってもらうためには言葉にしないと!だって、5年も我慢してるんだから!「優しいくせに鈍感で、残酷だ」とは久住に対する森田の気持ちですが、鈍感で残酷なのはあんただってば!って言いたくなりました。
森田はお仕事に逃げ気味なので、病院にいる場面はちょこちょこ出てくるのですが、実際にお仕事をしている場面はちょっとだけだったなぁ。しかも、肝心なところでぶっ倒れるし。いい迷惑は同僚の真木(「外科医は指先で挑発する」の受ちゃん)ですが、いい人だなぁマキちゃん。キレられても揶揄られても落ち着いてるわ。ま、経験者なので冷静に判断できるんでしょうな。
一家に一台万能お母さんの久住と、結構シャイでナイーブな森田のお話でした。

由利先生と愛しき日々 (ミリオンコミックス  Hertz Series 67)

由利先生と愛しき日々 (ミリオンコミックス Hertz Series 67)

  • 由利先生と愛しき日々

★★★★☆
ミステリ作家・由利先生と編集の六車くんのお話第二弾。前作でカップルになっているはずの二人ですが、どうやらすれ違い気味で・・・
そんな中、貴族出身の作家・佐倉先生は六車くんに秋波を飛ばすは、由利先生の義母は見合い話を持ってくるは、果ては婚約者と名乗る女学生・柚子が登場するはと、かき回されっぱなしの二人です。
かき回されすぎて二人のお話になっていないところが多かったので、ストーリー展開だけでは★3つになるところでしたが、各自それぞれのセリフに魅了的なものが多かったところはよかったと思います。喧嘩の仲裁に入った六車くんのセリフ、六車くんへお義母さんが吐く捨てゼリフ、押しかけてきた柚子に六車くんがいるから帰れという由利のセリフ、六車にハッパをかける柚子のセリフ、よりが戻った時の二人のセリフ・・・是非読んでみてください。あれ?佐倉さんのセリフが無い。佐倉さんはセリフより態度や服装を楽しむのがいいと思います。