- 作者: 夜光花,朝南かつみ
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
- 発売日: 2009/09
- メディア: 単行本
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- 忘れないでいてくれ
★★★★☆
サイコメトラーが主人公のお話です。はじめのうちは“記憶を消す”という胡散臭い商売をしている清涼という人物のイメージがなかなか掴めなくて、これは大変読みづらいことになりそうだと思ったのですが、もう一人の主人公、刑事の秦野が登場してからはお話全体の方向性が定まったためか、清涼に血が通ってきてくれました。実は秦野が初めて登場したときは、まさかこの野暮ったそうな男が主人公の片割れになるとは思っていませんでした。(私は、基本的にあらすじなどを読んでから本編を読むことはしません。)そのくらい、始めてのセックスはキレた秦野がレイプしただけに思えたし、その時点ではいい人だとは思えなかったので、事件絡みのただの刑事かと思っていたんです。
清涼の客、婦女暴行事件、殺人事件が絡んでお話は進みます。さらにそこに清涼の過去や秦野の過去、あるいは彼らの周囲の人々の動きなどが絡まるので複雑になりそうですが、けっこう読みやすかったと思います。清涼に惚れ込んでしまった秦野がとにかくいい奴なので(結構強引ですが)、過去のトラウマのため世の中を斜めに見ていた清涼がどんどん人間らしさを取り戻していきます。
過去の辛い思い出も「これも俺の一部だから」と受け入れて生きていこうとする秦野。記憶と葛藤する清涼。清涼の弱い部分がどんどん前面に押し出されてくるのが結構面白かったです。最後の最後でどんでん返っちゃうかと思うくらいの展開でしたがそこもまた清涼らしくて良かったです。
お話の中で一番胡散臭い男・塚本が結構いい言葉をあちこちでしゃべっています。なるほど何件もお店を経営できる人だと・・・北野くんのコーヒーの件には完敗です。
で、肝心のエロシーンですが、盛り沢山でよかったです。秦野くんたら絶倫なんだからぁ。
人はなぜ働かなければならないのか (バンブー・コミックス 麗人セレクション)
- 作者: 山田ユギ
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2009/10/07
- メディア: コミック
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- 人はなぜ働かなければならないのか
★★★★☆
おまけで★4つ。んー、もうちょっと何かが欲しかった。主にカバー裏の3カップル分のお話が入っていますが、〔1〕表題作カップルは部下が計算高すぎ、上司が流されすぎなのが気になり、〔2〕先輩後輩カップルは石橋を叩きすぎている気がするし、〔3〕遠距離恋愛カップルはもどかしかったのです。
お話の展開としては〔2〕〔3〕がもどかしいもののキュンとくるので好きです。私自身オジサンスキーではありますが、〔1〕のオジサンはあまりにバカすぎて却下です。(部下に仕事ができないと言われるくらいですから、キャラクター的にバカなのは仕方が無いんでしょうけれど・・・)