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レンアイトモダチ 悦郎×実シリーズ (GUSH COMICS 悦郎×実シリーズ)

• レンアイトモダチ

★★★★☆
悦郎×実シリーズですが、当の本人たちは思いっきり脇役で、彼らの先輩カップル広瀬×木田橋のちょっとイタイ話。
親友という存在から恋人同士になり、身も心もお互いにメロメロな状態の二人なのですが、他人が関係してくるとどんどん卑屈になっていってしまう木田橋。広瀬の方は前向きに打開策を考えるのですが・・・マイナスの感情というのはプラスよりもより大きく相手を引きずってしまって、愛を貫こうとするあまり、二人して出口の無い闇の中に迷い込んだような状態になり・・・
そんな状態から外の世界へ引っ張り出すために、悦郎と実は一肌脱ぐわけです。
周囲から認められないのではなく、自分が受け入れきっていないからこそ、社会での生き辛さを感じてしまい、挙句の果てに引きこもり・・・本来の私の価値観から言わせてもらえば、バイトはしてても所詮大学生のすねかじり、そんな二人が学校にもバイトにも行かず、二人の世界に閉じこもるなんて言語道断なのですが、お話としてはただのバカップルより、一ランク上のバカップルなので、それはそれでおもしろかったです。
“結婚も子供もできないけど　ずっと二人でいたいと思う　それが愛なんじゃないの？　同性だからこそ　愛無しには一生をつなげられないんじゃないの？”と言ってハッピーエンドになるのが一般的なお話ですが、このお話ではこのセリフは丁度お話の半分くらいのところで出てきます。そのくらい、愛し合いすぎた二人のちょっとイタイお話でした。

Cab v.3―CATAROGUE and BGM (MARBLE COMICS)

• Cab　Vol.３

★★★★☆
思わぬ面白さの作品あり。それは、巻頭カラーの「秘密のある二人」：カシオ　です。腐男子のお話。絵はヘタウマ系。二人は同じ萌アニメ好きで、同級生には内緒でお友達付き合いしています。片方がこっそりBL好きで、相棒にそれがばれてしまうのですが・・・同じ趣味で嬉しくて、恥ずかしい趣味がばれてギクシャクして・・・可愛い二人はこの先どこへ？

「夢か現か狂戦士」：阿仁谷ユイジ　それぞれが違うタイプのゲイの双子のお話。なんと説明したものか・・・ここだけ読んでもそれなりに面白いので、是非まとめて読みたいものです。

「野ばら　中編」：雲田はるこ　とうとう神田さんちにお泊りの武さん。フェロモンだしまくりの神田さんに迫ってみるのですが、拒否されて・・・神田さんの頑なな原因を知ることになります。あら大変、神田さんが倒れちゃった・・・で、つづくです。とにかくゆっくりまったりですが、神田さんに幸多からんことを！

「幸せになってみませんか？」：腰乃　恋人（女）に振られ、行きずりのゲイ（但し、同じ会社勤務）と同衾した挙句指輪を持っていかれ、なんだか散々な黒岩さんですが、どんどんほだされちゃっています。そこがまた、情けないやらおかしいやら。傍若無人に見えるけど、すごくいい人二子川君。いや、すごくいい人に見えるけどただの傍若無人男なんでしょうか？でも面白い。

「八月の杜」：TATUKI　過去の陰をひきずっているノアですが、蒼太には笑顔を見せるようになります。しかしトラウマのせいで、水泳大会を棄権することになり・・・蒼太に過去を告白することになります。“今の”ノアを大切に思う蒼太と、表情が明るくなったノア、この先どういう展開に？

「サマータイムロスタイム」：桃山なおこ　読みきり。高校生さわやかラブ。何でも言い合えるチームメイトに片思いしてきて、告白しちゃったので・・・告白後、相手の答えもわからないまま、サッカー観戦に出かける嬉しさと戸惑い。初々しくていいなぁ。しかし、答えをお預けするなんて、ずるいなぁ。

「悪い人の夢」：もろづみすみとも　身体を売った相手が同じ学校の教師で・・・その後のお話。上手くいっていない父親との関係。好きなのに教師と生徒、男同士という禁断の関係。諦めそうになっても、お互いを思う気持ちと他の人（ここでは父親や、先生の母親）を思う気持ちを大切にし、素直になれた時、そこに光が見えたのです。「ごめんなさい」を言う勇気と、お母さんって何でもわかっているんだよっていうお話だと思いました。