八犬伝-東方八犬異聞-(12) (冬水社・いち*ラキコミックス) (いち・ラキ・コミックス)
- 作者: あべ美幸
- 出版社/メーカー: 冬水社
- 発売日: 2009/07/20
- メディア: コミック
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- 八犬伝―東方八犬異聞― 12
★★★★☆
前半は道節の妹探しの回です。ま、馬琴の八犬伝では道節の妹は浜路なので、きっとそうだろうなと思いながら読み進めたわけですが、やっぱり浜路が妹でした。妹探しのおかげで、不思議な玉を持った男たちが一堂に会することになります。信乃、荘介、毛野、小文吾、現八、そして道節。大角はまだ都に出てきていませんが、あと足りないのは新兵衛のみとなりました。
で、後半は新兵衛と思われる犬江仁の絡んだ不思議なお話。年をとらない少年とその事件を検証するために、少年の姿から成長しない信乃が小学校に編入します。事件そのものは母子の哀しいお話なのですが、少年のまま成長しない信乃の諦めと寂しさを知ることになる苦しいお話でもありました。
さて、これからどうなる?
- 作者: ヤマシタトモコ
- 出版社/メーカー: フロンティアワークス
- 発売日: 2009/07/22
- メディア: コミック
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- ジュテーム、カフェ・ノワール
★★★★☆
表題作は場面転換の無い舞台や映画を見ているようなお話でした。最初から最後までカフェの3つのテーブルとカウンターの範囲で展開されるお話なのです。それも、テーブル同士の声が筒抜けという状況で・・・カップル未満の男女、カミングアウトして告白しちゃったゲイとノンケの男たち、携帯に向かってずっと話している女性のお話で終始するのかと思いきや、店員二人のお話で落ちがつくという構成です。
他に短編が8話入っていますが、どれも一風変わったシチュエーションで楽しめました。そして、どれも自分の気持ちはアピールできるけど、相手の気持ちを推し量るのはなかなか難しいんだねというテーマが根底にあった気がします。ギクシャクしながらもどうにかハッピーエンドになるパターンのお話や、お互いを思う気持ちがすれ違い別れることになる泣かせるお話がありますが、中でも「魔法使いの弟子」は振られたゲイと少女のやり取りという、少し異色なお話です。異色というよりヤマシタさんらしいと言ってもいいかもしれません。一回読んだだけではいまひとつ難しいテーマでしたが、“女の子の魔法”をうらやましく思い、でもお母さんの魔法で癒してほしいと思っているゲイの苦しい気持ちが2度目に読んでやっと少し理解できました。
- 作者: 中村明日美子
- 出版社/メーカー: 茜新社
- 発売日: 2009/07/24
- メディア: コミック
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★★★★☆
痛かったです。帯に“SとM”という表記があったがために読むことにしたのですが、大変痛いSとMでした。そこに愛はあるのか?と問いたくなるくらい。
ピカレスクと言ってもいいのでしょうか?小悪党・光央と彼にベタ惚れの光夫の高校時代から国外逃亡するまでのお話です。同姓同名だから惹かれあっただけではないのでしょうが、光央の魅力的なところだけでなくダメなところまで全て受け入れてしまう光夫は相当のMだと思いました。ここまで来ると同情とかいう問題ではなく、もう、好きにやって頂戴の域に達しています。そこには愛があるんだろうなと思います。
小説で読む暴力シーンは想像力にフィルターをかけられるので、感じる痛みもセーブできますが、ヴィジュアルで入ってくる暴力シーンはやっぱり痛いや。読み終えるのに努力が要りました。
お話としては段々盛り上がってくるのでそれなりに面白いのですが、何度も言いますが痛かった。
あ、それと、可愛い顔できつい性格、その上丸坊主っていうのもなかなか貴重ですね。
同時収録はフケ専のお話でいいのでしょうか?それとも、ただ単に先生(政治家)が大好きな秘書なのでしょうか?まぁ、どっちでもいいんですが、なかなか変わったシチュエーションではあるものの、こちらの方が安心して読めました。漫画だとほのぼの系のほうが好きなのかなぁ。