久江羽の読書?日記

長々放置しておりますが、時々腐的な何かを書くと思います

ラブストーリーで会いましょう〈上〉 (幻冬舎ルチル文庫)

ラブストーリーで会いましょう〈上〉 (幻冬舎ルチル文庫)

  • ラブストーリーで会いましょう 上

★★★★☆
不器用な不器用な不器用な人のお話。
身長がキャラ設定に近いからという理由で恋愛小説家・庭中まひろの担当にされてしまい、シナリオに沿った寸劇まで強要される雑誌編集者の上芝。庭中は病的なほどにスケジュールを守りたがる人で・・・。
上芝はいちいちシナリオとは別の行動をとり、庭中はスケジュールどおりにいかない関係にイライラしながらも、デートを繰り返していくうちに、お互いの背景を知り少しずつ惹かれていくのです。
恋を知らない恋愛小説家は、過去に大きなトラウマを持ち、スケジュール管理をすることにより、自分だけの安心できる世界を作っていたのですが、イレギュラーな行動をとる上芝に少しずつ表の世界に引っ張り出され、現実のこととして“ときめき”や“はやる気持ち”、“嫉妬”などを覚えていくのです。ある意味天然でバカ正直なために、文筆業とは思えないような言葉を吐く庭中のことを思うばかりに、上芝の方は肝心なところで身を引いてしまうという状況に陥って・・・やけに積極的な庭中のせつな可愛い姿が拝めたので、このまま上手くまとまってくれればいいのにと思えるような展開になったのに、誤解が誤解を生み、お互いの歯車がかみ合わないまま下巻につづく・・・です。
庭中の家の隣のアパートに住む明るいホモの八川くんが、庭中の小説の大ファンで、庭中に遠慮のない言葉を沢山かけてくれます。なかなかいいやつだと思います。

ラブストーリーで会いましょう〈下〉 (幻冬舎ルチル文庫)

ラブストーリーで会いましょう〈下〉 (幻冬舎ルチル文庫)

  • ラブストーリーで会いましょう 下

★★★★☆
庭中が自分の気持ちに気付いたものの、気まずくわかれた二人のその後は・・・
もともと他の編集部を希望していた上芝に、転属の辞令が下りて、庭中の担当も降りることになり、連載が終了するまではきちんとシナリオどおりに役を演じようとするものだから、余計に複雑になってしまって・・・
で、グッジョブなのが八川くんです。先生の背中を押してくれてありがとうね。やっと素直になれた二人なのでした。めでたしめでたし。
「恋人で会いましょう」にと〜ってもいい台詞が出ています。『なんで性格は変化球なのに、言葉だけ直球なんですか』ひねくれた誘い方をした庭中に上芝が言った言葉です。庭中のキャラを的確に捉えたセリフでした。で、どんどん普通の人に近づいてきた庭中なのでした。未だにちょっと変だけど。
「ラブストーリー依存症」は、なぜかホモに生まれついちゃった八川くんの、明るくて哀しいホモ人生と、やっとめぐり合えた大切な人のお話です。たまたまドラマCD「可愛いひと」を聴いていて、ここに出てくる篠田先輩が似たようなキャラで、鈴村声なので、このお話においては八川が鈴村声でしゃべり続けておりました。
書き下ろしが「ラブストーリーで行きましょう」。二年半後の二人ですが、それ程変わっていないような・・・でも、上芝×庭中カップルも三角×八川カップルも幸せそうでよかったよかった。

その男、ロクデナシ (GUSH COMICS)

その男、ロクデナシ (GUSH COMICS)

  • その男、ロクデナシ

★★★★☆
以前から梶本作品は好きだったんですが、ここのところちょっとパワー不足を感じておりました。でも今回は結構楽しく読めました。誰がどうロクデナシなのかはともかくとして、キャラがみんな立派に生活しています。お仕事バリバリです。
独立したものの、下請けばかりでパッとした仕事が無かった東野のデザイン事務所に、大きな仕事を依頼してきた大手広告代理店の男鹿。負けず嫌いの東野をあの手この手で転がして、いい仕事はさせるわ美味しくいただいちゃうわの男鹿が、ロクデナシっていうことなのでしょうが、あんまりロクデナシって言いたくないなぁ。才能がある上、用意周到で、絡めとっていくタイプの男鹿は、自分が手に入れたいもの全てに真摯に向き合うタイプの男といってもいいと思います。本来タチのはずの東野が、抱かれたいと思えてしまうほど、何につけ完璧なおじさんです。
先日読んだ義月粧子氏の「かくも強引な彼に俺は」とお仕事的シチュエーションが似ていて、二つの作品の相乗効果みたいな感じで、作品に広がりを感じちゃいました。

surf trip BOYS? (アクアコミックス) (オークラコミックス)

surf trip BOYS? (アクアコミックス) (オークラコミックス)

  • surf trip BOYS?

★★★☆☆
サーファー×サーファー(但し、オヤジ)だけど、舞台はほとんど会社の中。
双子の叔父さん×フラフラしている甥っ子、IN 南の島で3P・・・
ホラーものや、釣りバ○的社長×社員、着ぐるみ青姦、プロレス(めずらしく、オヤジ攻め)などの短編集。
お話としては、着ぐるみ青姦ものの「ぼくのクマちゃん」がなんだか好きです。お互いがいい感じに両思いだからかなぁ?あと、着ぐるみ萌え?