■

窮鼠はチーズの夢を見る (フラワーコミックスα)

• 窮鼠はチーズの夢を見る

★★★★★
以前ジュディコミック版を読んだ時は、斬新なストーリーに感心したものの、ドロドロのイメージが強く残って評価としては★４つくらいだったと思います。
しかし、CDを聴いた段階でこの情けない二人をより身近に感じられ、評価がグンとアップしました。
改めて読み返してみて、流され侍・恭一は究極のフェミニストなんだなぁとややプラス評価になってきました。以前は優柔不断な事なかれ主義ヤローって思っていたと思います。今ヶ瀬の方は私の中ではあまり評価は変わりません。突撃して相手に簡単にあしらわれてもへこたれず、何度でも挑戦できるくせに、攻略してしまうと一気に後ろ向きになってしまう情けなさ。ある意味嫌な奴なのに憎めないのは何故なんでしょう？
本当の恋ってなんですか？

俎上の鯉は二度跳ねる (フラワーコミックスα)

• 俎上の鯉は二度跳ねる

★★★★★
なんとなく平和で甘い恋人未満生活を送っていた二人に、再び不安の種が登場。（携帯で読んでいたんですが、やっぱり紙媒体の方が私に合っています。）
「憂鬱バタフライ」ではかわいい女性たまきが登場し、ちょっと心引かれはするものの、恭一は未だに今ヶ瀬との関係にグルグルしており、今ヶ瀬が心配するほどたまきに入れ込んではいないのですが、とにかく今ヶ瀬が取り越し苦労をしまくってくれるので、ギクシャクギクシャク・・・
「梟」で今ヶ瀬はさらに嫉妬のかたまりとなり、襲い受けまでしてしまうほど。グルグルしてはいるものの、今のところ今ヶ瀬を第一に考えている恭一なのに、自爆した今ヶ瀬が言うままに別れることになります。なんと我儘な今ヶ瀬なんだろうと思うのですが、ここまでに語られた今ヶ瀬の言葉は一々重みがあって、変に納得できてしまうのも事実なのです。恭一は恭一で、常にどうすれば今ヶ瀬やたまきが幸せに生きていけるかばかり考え、自分主体の行動はほとんどとりません。最初から一貫して「君がいいなら僕は幸せ」な人のままなのです。今ヶ瀬が爆発しちゃう分、爆発する機会を逸しちゃうんでしょうか？今ヶ瀬を好きだった自分に気付いたものの、結局懐の深いたまきちゃんに受け止めてもらうという終わり方になるのですが・・・
「俎上の鯉は二度跳ねる」で大どんでん返し！以前はただ流されるまま、何も考えていないような男だった恭一ですが、今度はきちんと考えながらたまきちゃんとの幸せな日々を送っていました。しかし、運命というのは残酷で、たまきちゃんのストーカー事件に今ヶ瀬が関わってきます。今ヶ瀬が嫌いになって別れたわけではなく、今でも恋しい気持ちを持ったままの恭一の前へ本人が現れれば、恋が再燃するのは当たり前でしょう。自分から別れを切り出したくせに、あなたが死ぬほど好きなんだと訴える今ヶ瀬は我儘以外のなにものでもないと思うのですが、それなのに何故こうも憎めないのでしょうか？正直なところ恭一の心はずっと今ヶ瀬のものだったからなのでしょうか？
それから、全編通して泣き要素はタップリあったと思うのですが、私は意外にも最後のたまきちゃんとの別れのシーンで涙しました。半分に分けられないから諦める気持ちが哀しかったのです。
結局恭一は、今ヶ瀬や女性たちに鍛えられ、それなりにいい大人の男になったなぁと思いました。ただ流されるだけだった若い頃とは違い、思慮深くなったというのでしょうか？心配なのは今ヶ瀬です。あとがきあとの「あいつがいなければ　それなりに仲良し（？）。」にて夏生姐さんが言っているように、くだらない女になり下がったままだったら、今度こそ恭一に愛想尽かされちゃいそうな気がします。
で、これもCD化してくれるんでしょうね？してくださいね！
[rakuten:chuoshoten:10021140:detail]

• ドロップアウト　甘い爪痕

★★★☆☆
昨日書いたように、原作がまだまだ謎が多い状態なので、CDも同じくドラマとしてはあまり厚みのないまま終わっています。故に、★３つ。続刊を出してくれなくちゃだめですよ！冷たい態度をとりながらも熱い思いを抱えている修哉には、やっぱり平川くんが適役だと思いました。それにしても微妙な会話を交わしているうちにキスシーンになる場面など、目に浮かぶようでたまりません。久しぶりに受け役を聴きましたが、いいわやっぱり。
その他の配役もピッタリで、ご本人もおっしゃっていますが、梶くんがこんなに低い声の役をするのは始めて聴きました。小説ではもう少し出番があったのですが、すっかりカットされているので、残念な事しきりです。宗老人と華炎と修哉のシーンって今後にあんまり関係ないんでしょうか？