久江羽の読書?日記

長々放置しておりますが、時々腐的な何かを書くと思います

眠れぬ夜は誰のせい (ニチブンコミックス)

眠れぬ夜は誰のせい (ニチブンコミックス)

  • 眠れぬ夜は誰のせい

★★★★☆
男子寮住まいの高校生同士のお話。なりゆきで行きずりの少年・修平とセックスしちゃったらその子が転校してきて、寮で同室にもなっちゃった雅は、自分が男を性的対象にできることを認めたくありません。修平は修平で、自分がゲイであるからこそ勇気を振り絞って、タイプの男である雅とからだの関係を持ってしまったわけです。まさか再会するとも知らずに・・・。自分にゲイという負い目があるからこそ正直になれず、蓮っ葉な物言いをする修平と、自分はゲイではないと思いたいので、自分の気持ちをなかなか認められない雅が、眠れない夜を過ごしつつ、何とかまとまって違う意味で眠れない夜になるというお話しです。いわゆる「どちらも正直になれないので関係が進まない」系の王道で、放っておけば二人してどんどんネガティブになりそうなところを、雅の親友・篠井が飄々と明るい方へ引っ張って行ってくれるので、しのくんサマサマといったところでしょうか。
その篠井と同室の河野先輩が最後に入っています。「洪水に家を流されて大雨が怖い」河野先輩が可愛いのと、篠井の「河野先輩のためなら」明るく頑張るところに好感が持てます。カップルとしてはこっちの方が好きです。どうも私は、攻めがウジウジしているのはあんまり好みではないようで、雅には萌えられませんでした。

それは僕の愛じゃない (花音コミックス)

それは僕の愛じゃない (花音コミックス)

  • それは僕の愛じゃない

★★★★☆
ゲイの双子の身代わりラブです。両親の離婚で姓も変わり離れて育った二人だけれど、一卵性なので外見の見分けは難しい一総と総太。一総は編集者で、大好きな作家「嗣原」の担当をしながら恋心を募らせています。総太は酔っぱらって後輩の貴嗣にお持ち帰りされセックスし、「初恋の相手」だと迫られたものの、付き合う気など全くないので、一総が身代わりになり上手く断って欲しいと言ってきます。ところが貴嗣=嗣原だったため、一総は総太に成りすましたまま付き合いだしてしまうのでした。「自分を愛してくれているわけじゃない」と言い聞かせながらも貴嗣との関係に溺れていく一総ですが、怪我をして病院で総太と鉢合わせをしたため、双子が入れ替わっていることがばれてしまいます。あれこれあった誤解がとけて、最終的には丸く収まるわけですが、この「あれこれ」の部分で三人の今までの人生の縮図が語られ、「鋏」の名言も登場し、なかなかいいドラマになったと思います。
それにしても総太の言うように、「違う身体」の区別も付かずに一総に「総太が好きだ」と言っていた貴嗣は、本当のところ全く気付かなかったのでしょうか?違うような気もするんですが・・・。まあ、どちらにせよ貴嗣は攻めのクセに弱弱しくて女々しい奴ですね。そういう意味では総太が一番“漢”な感じですが、描き下ろし「そもそも体育会系の男」を読んで、一総が一番曲者なんじゃんと思った次第でございます。
他、短編2作はコメディですよね。どちらもなんだか変で面白かったです。総太のお話も今後展開されるとのこと、楽しみです。

愛玩教師 (ジュネットコミックス ピアスシリーズ)

愛玩教師 (ジュネットコミックス ピアスシリーズ)

  • 愛玩教師

★★★★☆
えー、犯罪漫画?舞台が高校で、これだけやっちゃったら、もう犯罪以外の何ものでもない気がしますが、ま、そういう目的の漫画なので・・・。
これら一連の事件の発端は、「優が保健室で一人エッチしていた」ことなので、一番の犯罪者はマゾの高校生・優だと思います。で、彼に誘導されるがままにサドに開発されちゃった真悟が第一の被害者。彼ら二人にマゾ開発されちゃった教師・桂木が第二の被害者。放置プレイ中我慢できなくなった桂木にたまたま襲い受けされた生徒会副会長・百瀬が第三であり一番の被害者。その他、生徒会の皆さんも同じく被害者。だと思うのです。真悟は優と「勝手にやってください」な関係になっていますからそれでOK。桂木は開発されちゃってかわいそうながらも、百瀬がけっこう受け入れてくれているので、OK。でも、百瀬はきっと未だにいまひとつ納得できていないんじゃないかと思うんです。最後の良心ってやつですか?まだ被害者のままな気がする。
ま、そんな分析はどうでもいいや、エロ本として読むべきでしょう。