- 作者: 富士山ひょうた
- 出版社/メーカー: フロンティアワークス
- 発売日: 2009/03/01
- メディア: コミック
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- 純情 3
★★★★☆
完結編です。両思いになった倉田と戸崎ですが、倉田の母親に関係がばれてしまいひと悶着。周囲にゲイであることを特別隠してはいない自分と、二人の関係すら誰にも打ち明けていない倉田の立場をきちんと考え、冷静に行動しながらも、倉田への気持ちは一歩も引けないという強い意志を持っている戸崎を頼もしく思いました。倉田の方も、越えなければならない壁、親や室江へのカミングアウトも一歩一歩進め、これが大人の男の踏むべきステップだと感心しました。横槍が入るとどちらかが取り越し苦労をしたり、誤解をしたりするお話が多い中、問題にきちんと向き合い解決をしていくストーリーは地味ですが、納得がいくものでした。描き下ろしと小冊子は引越しの後の様子ですが、二人の性格がなんとも可愛くて、肩の力が抜けました。
ドラマCDが出るとのこと。戸崎役は平川くん、通販特典付きなので郵便局に行ってこないと!
- 作者: 日高ショーコ
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2009/03/25
- メディア: コミック
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- 憂鬱な朝 1
★★★★☆
十歳で子爵になった久世暁人と、久世家の家令・桂木のお話。前当主・暁人の父親から、暁人が成人するまで久世家の全てを任せられている桂木は、久世家を陞爵させるため暁人の教育から後ろ盾の確保、財産の管理と、必要であれば体を張ってまで冷静沈着にこなしています。この巻は暁人が子爵邸に移ってきた十歳から十八歳までのお話になっていますが、桂木の過去が少しずつ明かされてはきているものの、前当主との関係がどんなものだったかはほんの少ししかうかがい知る事ができないので、今のところ、両親を早くに亡くした暁人が桂木を頼りにし、憧れ、ずっと一緒にいたいと思うようになる気持ちと、少しずつ体が成長していく過程だけが読み取れます。
この巻では、どちらかというと人物紹介と時代背景、華族とはどんな存在か、今後の久世家がどうなりそうなのかを学ぶのが中心と考えてもいいかもしれません。
正直★4つには無理があるかなと思いたくなるくらい、ラブな部分は非常に少なく、二人の関係が密になるにはまだまだ時間がかかるんじゃないかと思えるのですが、とにかく今までに読んだ近代もの時代劇の中でも時代背景としての描写が細かく、この巻で基盤ができたというかこの先が楽しみになった感が強いので、★は減らさないことにしました。