久江羽の読書?日記

長々放置しておりますが、時々腐的な何かを書くと思います

2[秀香穂里]

他人同士3 (キャラ文庫)

他人同士3 (キャラ文庫)

  • 他人同士 3

★★★★☆
最終巻です。めでたしめでたし。やっと「他人同士」から「恋人同士」になってくれました。
今回は、ギクシャクしながらも近寄ろうとする暁と、なんとか遠ざけようとする諒一のお話がメインでした。暁がいないダメージをバリバリ受けて、仕事にまで支障を来たしているのに、それでも恋人関係にならないよう予防線を張ろうとするくらい帯さんとの恋愛は辛いものだったようです。
最近、印象に残ったシーンにしおりを挟みながら読んでいるんですが、今回はとっても沢山挟みました。で、振り返ってみると、前巻でほんの少し気配を見せていた、編集の先輩でありゲイでもある小林さんが、今回は大活躍してくれていますが、その彼の言葉とか、相変わらず何でも言い合えちゃう同僚(相棒)の菊池の言葉とか、グルグルしている諒一を支えてくれている周囲の皆さんが登場したシーンに、沢山挟まっていました。そのくらい今回のお話は、周囲の人が重要な位置を占めているなぁと思います。そして、諒一と暁のことを理解し応援してくれる人が多いことに安心できます。
また、編集のお仕事の厳しさも相変わらずしっかりと描写されていて、大変だなと思いながら、楽しく読めます。
チュニジアでのシーンが駆け足状態だったのが、少し残念ではあります。ホテルでのシーンはともかく、砂漠や街中での撮影シーンなどがもうちょっと欲しかったな。せっかく外国へ行ったんだし。
さて、前巻の帯さんに振られるシーンで、諒一は号泣したわけですが、涙もろい私でももらい泣きはできませんでした。しかし、今回やっと自分の気持ちを認められた諒一が泣くシーンでは、もらい泣きさせて頂きました。やっぱり心に通じるものが必要だと思いました。そう思えば思うほど、帯さんって可哀想な人だと思わずにはいられません。
それで、何が言いたいかっていうと、「実写ドラマ」で見たい。BLドラマCDには、こんな長編加工しずらいだろうし、グルグルしているシーンとか、主人公二人のシーンより編集部にいるシーンの方が多いとか、なんだか漫画化とかCD化には向かなそうな気がするんだけれど、ドラマならいけちゃうんじゃないかと思うくらい映像が浮かんでくる作品でした。
さて、小冊子全員プレゼントに応募しないと。